留学前の短期間でリスニングスキルを劇的に向上させる2ステップとは?

ヘッドホンをしている女性

リスニングに苦手意識を持っている方は多いでしょう。

いざ留学が決まったものの、授業や普段の生活の中で相手の言っていることが聞き取れるかどうか、不安に感じていませんか?

 

留学までの限られた期間でも、正しい段階を踏めばリスニングスキルを劇的に向上させることが可能です。

この記事の内容を実践して、自信を持って渡航しましょう。

 

 

「英語が耳から理解できる」状態とは?

実際のトレーニングの内容に入る前に、そもそも英語が理解できるとはどういう状態なのか考えてみましょう。

通常、母国語、外国語問わず、脳が言語を理解するときは以下の2ステップの処理が行われます。

 

言語理解の2ステップ
  1. 音声知覚|耳から聞こえてきた音声がどのような音なのか、自分が理解可能な形で感じ取ること
  2. 意味理解|知覚した音声を、頭の中にある語彙や文法、文脈などの知識に照らし合わせ、意味を理解すること

日本人が英語を学習する場合は、英語の音を認識し、その音を知識とマッピングすることで意味を捉えます。

これが耳から英語を理解できる状態です。

 

しかし、日本語と英語は、言葉を作っている音が異なるため、英語の音を正しく聞き分けるために音声知覚の訓練が必要になります。

さらに、言葉の並び方や文章の作り方も異なるため、聞こえた音を解釈するための意味理解の訓練も必要になります。

 

一般的なリスニング教材ではこれらを分けていないため、ほとんどの方はこの切り分けを意識しないまま勉強していることが多いと思います。

しかし、この2ステップは必要なスキルがまったく違うため、音声知覚、意味理解それぞれ専用の訓練を行うことで、短期間で劇的にリスニングスキルを伸ばすことが可能です。

 

それでは具体的な訓練方法を見ていきましょう。

 

英語の音を聞き分ける、音声知覚のトレーニング

指先に音符

まずは音声知覚からです。

日本ではリーディングや和訳を重視した教育が行われてきたため、日本人は特に音声知覚が苦手だと言われています。

ここでは、短期間で音声知覚スキルを鍛えるための2つのメニューを紹介します。

 

文章中の単語の数を数える「数当て」

音声知覚のトレーニングでもっとも大事なのは、音声の意味を捉えようとせず、音だけに集中することです。

とはいえ、普通に聞いていると知っている単語で耳が止まってしまったり、なかなか意味を排除するのは難しいことが分かると思います。

 

そこで効果的なトレーニングが「数当て」。

聞こえてきた英文が何語の単語でできているかを数えるゲームです。

数を数えればよいだけなので、英語のリズムに集中することができ、無意識に最後まで音を追う癖をつけることができます。

 

数当てに利用する英文は短いものがよいでしょう。

また、再生する音声には日本語が含まれないものが使いやすいと思います。

すでに持っているCDやMP3教材の中で使えそうなものを探してみましょう。

手ごろなものがない場合は、スピーキングトレーニングにも大活躍する「毎日の英文法 頭の中に「英語のパターン」をつくる」がオススメです。

ネイティブスピーカーの方が例文を作っているため、数当てを通して自然な英語のリズムを体に刷り込むことができます。

 

 

聞こえてきた音声を繰り返す「シャドーイング」

数当てが簡単に感じるようになってきたら、次はシャドーイングに挑戦してみましょう。

シャドーイングとは、英語の音声を聞いたあとに、即座にその音声を復唱しつづけるトレーニングです。

聞こえてくる音を「影」のように追いかけることから、シャドーイングという名前がついています。

 

数当てと比べて一気に難しくなったと感じる方もいるかもしれませんが、訓練の目的はまったく同じです。

やはり、意味は気にせず音だけを拾っていくことで、英語の音を脳に叩き込みます。

 

シャドーイングはやり方しだいで効果に大きく差が出ます。

初めての方はコツをつかむためにも「決定版 英語シャドーイング[超入門]【CD付】」を使いましょう。

 

 

シャドーイングが英語学習に効果的である科学的根拠から、実際のトレーニング方法まで詳細な解説がされており、これ1冊でシャドーイングの基礎を身につけることができます。

 

過去に経験があり、すでにある程度やり方がわかっている方は、同じシリーズの上級編である「英語シャドーイング―映画スター編〈Vol.1〉」や、「U-NEXT 」のような動画配信サービスで好きなドラマを題材にするとよいでしょう。

U-NEXT 」は英語字幕は出ませんが、再生スピードを変えることができるので、英語学習には最適です。

有名ドラマのスクリプトであれば、ネットで公開されていることが多いので、シャドーイング用に探してみましょう。

 

Webサイトやスマホアプリであれば「スタディサプリ ENGLISH 」もシャドーイングに活用することができます。

 

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英語の語順で意味を捉える、意味理解のトレーニング

本

続いて意味理解のトレーニングです。

意味理解のトレーニングとしてもっとも有効な方法はリーディングです。

リスニングの訓練でリーディング?と驚くかもしれませんが、多くの英語コーチングスクールでも採用されている、とても効果的な方法です。

 

リーディングが意味理解に効果的なワケ

リスニングの場合、音声知覚のあとは、聞こえてきた音を頭の中の語彙や文法に照らし合わせます。

実は、これは文字から情報を拾った場合とまったく同じ処理です。

リーディングの場合も目から文字を認識したあと、頭の中の語彙や文法に照らし合わせて意味を理解しようとします。

ですので、リーディングの訓練はリスニングの意味理解の訓練になるのです。

 

さらに、リスニングは相手の話すスピードについていく必要がありますが、リーディングは自分のペースで行うことが可能です。

そのため、英語を英語の語順のまま理解する訓練を行うには、むしろリーディングの方が優れています。

 

具体的なリーディングの方法は「リスニング力アップにはスラッシュリーディングが効果的!正しいやり方とオススメ教材を紹介します」をご覧ください。

 

意味理解の訓練のための教材は、いくつかの会社から出版されている「Graded Readers」がよいでしょう。

これは英語学習者向けの洋書で、語彙や文法の難しさに応じて1冊1冊にレベルが設定されていることが特徴です。

自分のレベルに合った本を1つ見つければ、同じレベルのものを簡単に探すことができるので、リーディングの訓練には最適です。

 

ここでは、有名な出版社をいくつか紹介します。

Oxford Bookworms

「オズの魔法使い」や「赤毛のアン」といった名作古典の簡約版が充実しています。

下のレベルでも読み応えのある作品が多く、続けやすさが特徴です。

 オススメの1冊

 

Penguin Readers

イラストや写真が豊富で人気のシリーズです。

映画の原作簡約版が多いため、好きな作品があれば入りやすいでしょう。

ただし当たり外れが多いことでも有名なので、つまらないと思ったらすぐに次の1冊に移る勇気も大事です。

 オススメの1冊

 

Cambridge English Readers

ほとんどのGraded Readersはもともとある小説や映画の原作を簡単にしたものですが、これはすべて書下ろしのオリジナルストーリーです。

大人向けにしっかりと書かれているため、下のレベルでも内容そのものが面白いものが多く、お気に入りの作品を見つけることができるでしょう。

 オススメの1冊

 

おわりに

音声知覚と意味理解、それぞれの特徴を踏まえ正しい訓練を行えば、短期間でリスニングスキルを向上させることが可能です。

留学までの間にしっかりと取組み、自信を持って留学生活を始められるとよいですね。